1: 名無しのお茶の間さん 2024/01/04(木) 09:24:55.93 ID:??? TID:gundan
世界中で毎年何百万人もの人たちが、1カ月間アルコールを飲まずに過ごすことを選択している――「ドライ・ジャニュアリー(断酒の1月)」として始まったこの習慣は、今では「ソバー・オクトーバー(しらふの10月)」のような同様の取り組みへと拡大している。
自身の飲酒習慣に関心を持ち、あえて飲まない「ソバーキュリアス」というライフスタイルを選ぶ人の数はどうやら、着々と増えつつあるようだ。
英国では、成人の7人に1人が2023年のドライ・ジャニュアリーに参加する計画を立てていた。また米国では、2022年、成人の35%が1カ月間のアルコール断ちを試みたという報告がある。
しかし実際のところ、1カ月間アルコールを断つことによってどのような効果が得られるのだろうか。そもそも1カ月という期間で効果を実感できるのだろうか。
「1カ月の断酒の効果は、その人がそれまでにアルコールをどれだけ長い期間摂取してきたかによって異なるでしょう」と、米テキサス大学ヒューストン医療科学センターの胃腸科医であるシェザード・マーワット氏は言う。
研究によって、年間を通じてアルコール摂取量を抑えることには多くの利点があり、ドライ・ジャニュアリーのような取り組みは飲酒習慣を調整するうえで重要な役割を果たすということがわかり始めている。
アルコールはさまざまな形でわれわれの体に影響を及ぼす。最も顕著に現れるのはアルコール分解の機能を担う肝臓だが、心臓や消化管、膵臓(すいぞう)、脳といったほかの臓器に二次的な害が及ぶこともある。
どんな影響が起こるかは、アルコールが体内にとどまる時間と摂取量による。
「血中アルコール濃度は、臓器に害を与える主な要因です」と、米オーバーン大学の研究者で、アルコールによる臓器損傷のメカニズムを専門とするポール・トームズ氏は言う。
肝臓は、アルコールを毒性の少ない形に分解し、体外に排出する。この過程において、アルコールはまずアセトアルデヒドという、非常に毒性の高い発がん性物質に分解される。
アセトアルデヒドは通常は迅速に分解されるが、このプロセスが、血中アルコール濃度が高かったり肝臓の代謝を阻害する薬物を摂取していたりなどの要因によって遅れたり中断されたりすると、全身に蓄積されて臓器の損傷を引き起こす可能性がある。
「毒性分子が細胞や組織に蓄積される期間によって、損傷の程度が決まります」とトームズ氏は説明する。
この損傷は全身に影響を及ぼし、高血圧や心臓病、肝臓病、特定のがんの発症リスクの増加など、慢性的なアルコール摂取による長期的な健康リスクへとつながる。免疫系を弱らせ、脳の正常な機能を損なう恐れもある。
断酒の影響についての多くの研究は、重度の飲酒者に焦点を当てたものだ。しかし、「軽くしか飲まない人であっても、飲酒を1カ月間やめれば、健康面で顕著な効果を得られます」と、米セントルイス・ワシントン大学の精神科医であるキャリー・ミンツ氏は話す。「早ければ1カ月以内に変化が現れることもあります」
アルコールを断ってから数週間以内に変化は始まる。アルコール性肝疾患は4段階あり、まず脂肪の蓄積から始まり、慢性的な炎症に進み、瘢痕形成(はんこんけいせい)となり、最終的には肝硬変に至る。この最終段階を除けば、肝臓の治癒が見込める。
「肝臓は非常に高い再生能力を持っています」とトームズ氏は言う。「肝疾患における最初の3段階は、断酒で回復します」。肝硬変の患者にとっても、アルコールを断つことで、病気の進行を食い止め、生存期間を延ばせる。
断酒は、肝臓だけでなく、ほかにもさまざまな健康上の利点がある。その理由も、体内のアルコールおよびアセトアルデヒドが減るためと考えられている。
中程度から重度の飲酒習慣がある94人が1カ月間の断酒をした、2018年に発表された英国の研究では、断酒しなかった人と比べて、インスリン抵抗性や血圧、体重に改善が見られた。
アルコールを断つ利点としては、睡眠の改善、抑うつや不安の減少を含む気分の改善、さらには肌や腸の改善などもある。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/122700658/
自身の飲酒習慣に関心を持ち、あえて飲まない「ソバーキュリアス」というライフスタイルを選ぶ人の数はどうやら、着々と増えつつあるようだ。
英国では、成人の7人に1人が2023年のドライ・ジャニュアリーに参加する計画を立てていた。また米国では、2022年、成人の35%が1カ月間のアルコール断ちを試みたという報告がある。
しかし実際のところ、1カ月間アルコールを断つことによってどのような効果が得られるのだろうか。そもそも1カ月という期間で効果を実感できるのだろうか。
「1カ月の断酒の効果は、その人がそれまでにアルコールをどれだけ長い期間摂取してきたかによって異なるでしょう」と、米テキサス大学ヒューストン医療科学センターの胃腸科医であるシェザード・マーワット氏は言う。
研究によって、年間を通じてアルコール摂取量を抑えることには多くの利点があり、ドライ・ジャニュアリーのような取り組みは飲酒習慣を調整するうえで重要な役割を果たすということがわかり始めている。
アルコールはさまざまな形でわれわれの体に影響を及ぼす。最も顕著に現れるのはアルコール分解の機能を担う肝臓だが、心臓や消化管、膵臓(すいぞう)、脳といったほかの臓器に二次的な害が及ぶこともある。
どんな影響が起こるかは、アルコールが体内にとどまる時間と摂取量による。
「血中アルコール濃度は、臓器に害を与える主な要因です」と、米オーバーン大学の研究者で、アルコールによる臓器損傷のメカニズムを専門とするポール・トームズ氏は言う。
肝臓は、アルコールを毒性の少ない形に分解し、体外に排出する。この過程において、アルコールはまずアセトアルデヒドという、非常に毒性の高い発がん性物質に分解される。
アセトアルデヒドは通常は迅速に分解されるが、このプロセスが、血中アルコール濃度が高かったり肝臓の代謝を阻害する薬物を摂取していたりなどの要因によって遅れたり中断されたりすると、全身に蓄積されて臓器の損傷を引き起こす可能性がある。
「毒性分子が細胞や組織に蓄積される期間によって、損傷の程度が決まります」とトームズ氏は説明する。
この損傷は全身に影響を及ぼし、高血圧や心臓病、肝臓病、特定のがんの発症リスクの増加など、慢性的なアルコール摂取による長期的な健康リスクへとつながる。免疫系を弱らせ、脳の正常な機能を損なう恐れもある。
断酒の影響についての多くの研究は、重度の飲酒者に焦点を当てたものだ。しかし、「軽くしか飲まない人であっても、飲酒を1カ月間やめれば、健康面で顕著な効果を得られます」と、米セントルイス・ワシントン大学の精神科医であるキャリー・ミンツ氏は話す。「早ければ1カ月以内に変化が現れることもあります」
アルコールを断ってから数週間以内に変化は始まる。アルコール性肝疾患は4段階あり、まず脂肪の蓄積から始まり、慢性的な炎症に進み、瘢痕形成(はんこんけいせい)となり、最終的には肝硬変に至る。この最終段階を除けば、肝臓の治癒が見込める。
「肝臓は非常に高い再生能力を持っています」とトームズ氏は言う。「肝疾患における最初の3段階は、断酒で回復します」。肝硬変の患者にとっても、アルコールを断つことで、病気の進行を食い止め、生存期間を延ばせる。
断酒は、肝臓だけでなく、ほかにもさまざまな健康上の利点がある。その理由も、体内のアルコールおよびアセトアルデヒドが減るためと考えられている。
中程度から重度の飲酒習慣がある94人が1カ月間の断酒をした、2018年に発表された英国の研究では、断酒しなかった人と比べて、インスリン抵抗性や血圧、体重に改善が見られた。
アルコールを断つ利点としては、睡眠の改善、抑うつや不安の減少を含む気分の改善、さらには肌や腸の改善などもある。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/122700658/
【【研究】1カ月の断酒が肝臓を救うらしい】の続きを読む